エンバイロ先生の保護塗料講座

Dr.Enviro’s protection paints Lesson
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広葉樹材の区分

広葉樹材の区分

広葉樹は道管の分布により主に環孔材と散孔材に分けられます。

道管が年輪の中でどのように分布しているかは、木目に関係するのでとても重要。クリ、ケヤキ、タモ、ナラなどは、年輪の始めに大きな道管ができ、それが年輪に沿ってリング状に並ぶので環孔材と呼ばれます。国産広葉樹の約30%がこの環孔材です。ブナ、カバ、カツラ、ラワンなどは道管の分布に偏りがなく、一様に分布しているので散孔材と呼ばれます。散孔材の道管は径が小さく数が多いのが特徴です。

国産材の約60%が散孔材であり、熱帯産の広葉樹は大部分が散孔材です。

クリの断面
(海青社「この木なんの木」佐伯浩著)

環孔材の塗装

環孔材は大径の道管が木目に沿って多く存在するので、目止め着色やワイピングステインによって道管を主体に着色すると木目が強調され、アクセントのある美しい仕上がりになります。さらに、道管を濃色にするために平坦な木材表面を立体的に表現することができます。

昔から多くの人に好まれたケヤキの拭き漆仕上げ(生漆を摺り込み、拭き取る工程を何度も重ねる仕上げ)は、道管に多くの漆が入り、道管周りの組織よりも濃く着色するので木目を美しく表現することができます。これは、環孔材の特徴を生かした伝統的な塗装です。

散孔材の塗装

散孔材は道管径が細く、木目と無関係に多数存在するので木目の変化が乏しく見えがちです。道管着色を試みても仕上がりが単調になり、塗りムラが目立ちやすくなります。

このことから、散孔材の一般的な着色は染料系ステインによる素地着色、および塗膜着色が多く行なわれています。

カツラの断面
(海青社「この木なんの木」佐伯浩著)