エンバイロ先生の保護塗料講座

Dr.Enviro’s protection paints Lesson
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木材と含水率

含水率と塗装

水は木材の一部です。木材が水をどの程度含んでいるかが塗料の浸透量、塗装の仕上がり具合、塗膜耐久性などに強く影響します。

木材をある一定の温湿度下におくと、やがて吸湿も放湿もしない状態で止まります(平衡状態)。そのときの含水率を平衡含水率といい、全ての樹種や塗装木材でほぼ同じ値になります。(日本における平衡含水率は約15%)

塗装に最も適した含水率は8~12%です。この塗装適正含水率より低い状態は、塗装に対して影響はありませんが、逆に含水率が高いと塗装に悪い影響が強く現れ、塗装トラブルの原因となります。

国産材の心材、辺材の生材含水率(%)
針葉樹 広葉樹
樹種 心材 辺材 樹種 心材 辺材
スギ 55.0 159.2 ミズナラ 71.5 78.9
ヒノキ 33.5 153.3 セン 77.1 101.5
サワラ 38.3 154.5 マカンバ 65.2 76.9
アカマツ 37.4 145.0 トチノキ 166.1 123.2
エゾマツ 40.6 169.1 シナノキ 108.3 91.9
トドマツ 76.1 211.9 ホオノキ 52.2 93.0

矢沢亀吉著『木材誌 1960 6.4』

木材の膨潤と収縮

木材は空気中の湿度の変化に応じて水分を吸収したり、木材中の水分を放出したりします。この水分の移動がパイプの壁の中(結合水)で起きると木材の膨潤や収縮が現れるのです。穴の中の水(自由水)は膨潤、収縮に影響を与えません。木材の膨潤や収縮は反り、狂い、割れおよび塗膜の割れや剥がれの原因となり、木材上の塗膜耐久性が金属上のものに比べて劣る要因になっています。特に、膨潤、収縮が大きいときや急激に起こったときにその影響が強く現れます。

膨潤率や収縮率が木材の方向によって異なることも木材の大きな特徴です。膨潤収縮率は板目が最も大きく、柾目がその次で、繊維方向は非常に小さいです。そのうえ、木の重さによっても膨潤率や収縮率が異なります。比重が高く壁が厚い硬い木は、比重が低く壁が薄い軽い木より膨潤収縮率が大きくなります。例えば、同じ含水率変化でもブナはキリの約2倍も多く変動します。膨潤収縮率の小さいキリは、タンスなどによく使われます。

木材方向による膨潤率、収縮率の違い