ウッドデッキ完全塗装マニュアル

DIY塗装で最も人気のあるウッドデッキの完全塗装マニュアルページです。
やってみたいなと思っているが、難しそう、失敗しないかなとなかなか手が出せずにいる方々も、このウッドデッキ完全塗装マニュアルを見ていただければ大丈夫! 道具はすべてホームセンターで売っています。
初心者の方もやってみれば簡単に楽しく塗装ができます。プロに依頼すると費用が高額になる事もありますが、自分でDIYすれば作業費用は無料です。自分だけのDIY作品を作って、長く楽しみましょう。

1. 塗装の時期-ウッドデッキ塗装に適した時期と頻度

塗装をする時は塗りたくなった時!はもちろんですが、汚れが目立ってきた時、変色・退色が進んできた時、おおよそ以前の塗装から3~5年程度を推奨しています。また雨の日は塗装ができません。塗料が流れてしまったり、雨跡ができたり、乾燥不良を起こしたりします。天気予報を確認して、雨が数日降らない日程を考えましょう。
塗料がよく乾く気温の高い、春~秋が季節的には特にお勧めです。冬場は気温が低く塗料の乾燥が遅くなりがちです。乾燥時間を長く取れる余裕のある日程を考えましょう。
※低温時(5℃以下)または、高湿度(相対湿度85%以上)での塗装は控えましょう。

2. 道具-ウッドデッキ塗装で利用する道具

まずは道具を準備しましょう!塗料とハケだけでなく、最近は養生用テープやコテバケなど楽にDIYできる道具がたくさんあります。道具が良いと作業も楽で仕上がりも綺麗になります。プロ専門店でなくてもホームセンターで全てそろいます。ホームセンターに行くと商品が多いので目移りしますが、道具を選ぶだけでも楽しいのがDIYです。

  • 塗料

    塗料 キシラデコール

    キシラデコール

  • 刷毛

    刷毛

    油性塗料には油性用・溶剤用、水性塗料には水性用の刷毛をご使用下さい

  • 手袋

    手袋

    塗料が染み込まない材質を使ってください

  • ウエス

    ウエス

    ぼろ布や新聞紙などでも大丈夫です

  • サンドペーパー

    サンドペーパー

    P80~P100程度がお薦めです

  • 塗料用カップ

    塗料用カップ

    バケツに直接入れると汚れます、使い捨ての容器が便利です

  • 養生シート

    養生シート

    塗料を混ぜたり移したり、養生にも使えてあると便利です

  • マスキングテープ

    マスキングテープ

    養生用のテープです

  • ポリマスカー

    ポリマスカー

    テープとシートが一体化、養生の必須アイテム

  • クリアファイル

    クリアファイル

    上手に使えば養生が簡単にできます

  • ベンダー刷毛

    ベンダー刷毛

    デッキの隙間や細かい箇所専用の刷毛、片側と両側の2種類があります

  • 自家製ベンダー刷毛

    自家製ベンダー刷毛

    ベンダー刷毛もDIYして自作

  • ワイヤーブラシ

    ワイヤーブラシ

    頑固な塗料を剥離するときに役立ちます

  • サンドペーパーホルダー

    サンドペーパーホルダー

    サンドペーパーを固定して楽に作業できます

  • バケット・プラ容器
    ネット

    バケット・プラ容器 ネット

    塗料用のバケツと容器です

  • コテバケ

    コテバケ

    広い面にはコテバケが便利で速いです

  • 混ぜる棒

    混ぜる棒

    塗料の攪拌に必須。底まで届けば何でもOK!

3. 作業工程-ウッドデッキ塗装の作業工程

1.素地調整(下地処理)

塗装において最も重要な工程が素地調整(下地処理)です。木材塗装であれば木材素地の状態が、仕上がりの美しさや塗料の塗布量に影響します。塗布量は塗装の耐久力に大きな影響を与えます。
無塗装の状態であれば、サンドペーパー(P80~100)で素地を軽く研磨し、ごみやケバ、削りカスを除去します。
塗替え時は、弱っている木材表面をしっかり除去する事が大切な作業です。サンドペーパー(P80~100)や電動サンダーで脆弱層を除去します。ペンキなどの造膜塗料が塗られている場合は、非常に大変ですが塗膜も剥離する必要があります。
>> 木材塗装における素地調整の詳しい内容

広い面は電動サンダーで

広い面のサンドペーパー掛けは電動サンダーを使えば便利です。使用の際は、木クズが飛び散りますのでマスクや保護メガネを着用しましょう。

上級ツール サンドペーパー ホルダー

塗料を剥離したい時や下地処理に役に立ちます。

サンドペーパー ホルダーの使い方解説

サンドペーパーをホルダーに取り付けます。
グリップがあるので、握りやすく作業が楽になります。
木目に沿って、ゴシゴシこすりましょう。

上級ツール ワイヤーブラシ

塗料を剥離したい時や下地処理に役に立ちます。

ワイヤーブラシの使い方解説

木目に沿って、ゴシゴシこすりましょう。
古い塗膜を取ると元の木材の色が出てきます。

動画(ウッドデッキ完全塗装マニュアル①素地調整編)

2.養生

塗装をしたい部分以外に塗料がつかないように、テープやビニールなどで覆うことを養生と言います。
サッシや樹脂部に塗料がつくと取ることが難しいです。また、塗料が飛んでお隣の車や家に着くとトラブルになるので、トラブル予防にもなります。しっかりと養生を行うことで思い切り塗装することができます。
素地調整と養生で塗装の仕事の八割が決まると言われるくらい大事な作業です。
面倒ですが丁寧に養生を行いましょう。

養生にはポリマスカーが便利

テープとシートが一体になっており、一度に広範囲の養生ができます。

上級ツール ポリマスカー

養生する時の重要アイテム。ビニールの先に粘着テープがついており養生が簡単にできます(サイズが色々あるので適した大きさを購入しましょう)。

ポリマスカーの使い方解説

テープの下がビニールになっています。塗料をつけたくないところに貼り付けましょう。
完成

上級ツール クリアファイル

いらなくなったクリアファイルを使うと
柱の養生が簡単にできます。

クリアファイルの使い方解説

クリアファイルを切って広げます。折り目をつけながら柱に巻きつけます。
柱と床の隙間に入るようにクリアファイルを設置します。
ビニールをのばして、塗料をつけたくないところを覆います。

動画(ウッドデッキ完全塗装マニュアル②養生編)

3.塗装(細かい部分)

楽しい塗装ですが、広い面や塗りやすい表面を最初に塗ってしまいがちです。基本は裏側や隙間、柱周りなど細かい箇所、塗りにくい場所から塗装しましょう。
ウッドデッキの隙間はベンダー刷毛が非常に便利です。

十分にかき混ぜよう

顔料や樹脂が缶の底に沈殿しています。長い棒を使って缶の底からよく混ぜてください。バケツに移した後も定期的に混ぜましょう。
混ぜた後は顔料が均一になるように、蓋を閉めて振ってください。

上級ツール ベンダー刷毛

刷毛やローラーでは塗りにくい狭い所を塗装するのに便利な道具。曲げて使用することもできます。

ベンダー刷毛の使い方解説

  • ベンダー刷毛は塗料をたくさん含みます。
  • 余分な塗料をしごいてから塗装しましょう。

上級ツール 自家製ベンダー刷毛

ベンダー刷毛もDIY。使わない軍手を再利用すると自家製ベンダー刷毛を作成できます。

自家製ベンダー刷毛のつくり方と使い方解説

  • 軍手の指先を切ります。
  • 適当な棒やダンボールにビニール袋を被せます。
  • その上から切った軍手の指先を被せると完成。

4.塗装(広い部分)

昔は、木部塗装はハケと相場が決まっていましたが、最近は良い道具が色々発売されています。大面積にはコテバケがお薦めです。つぎ柄を付ければモップ感覚でスイスイと塗り広げることができます。塗装回数は1回では色斑の発生や塗布量不足で耐久力が低下します。よく乾燥させて2~3回は塗り重ねましょう。(未乾燥で塗り重ねると重ねた塗料が乾燥不良を起こして、何週間も乾かないことがあります。)
1回目の塗装後、2回目を塗装する間隔は1~2週間後でも大丈夫です。早く塗るよりも、しっかり乾燥させる方が重要です。

上級ツール つぎ柄&コテバケ&受け皿

普通の刷毛に比べて大きいので
平らで広い面を塗るのに大変便利。

つぎ柄&コテバケ&受け皿の使い方解説

  • 刷毛より大きく均一に塗り易い。
  • 大面積で活躍します!
  • 広い平面はコテバケにつぎ柄をつけて塗ると、モップ感覚でスイスイと塗り広げることができます。
  • 色つきが悪い所、摩耗の激しい所は重ね塗りして仕上げましょう。

上級ツール バケット・プラ容器・ネット

塗料がたっぷり入るバケットと、バケットを汚さないようにするプラスチックの容器(メーカーにより大きさが違うので適するものを使いましょう)。コテバケの余分な塗料を絞るのに便利なネット。

バケット・プラ容器・ネットの使い方解説

  • 設置完了! 塗料を入れましょう。
  • ネットがあると塗料をしごけて便利。

動画(ウッドデッキ完全塗装マニュアル③塗装編)

5.完成

BEFORE

塗装の前(BEFORE)は、設置から10年以上経過して、見栄えが良くありません。また塗料が剥がれて、汚れやカビが発生したり、木材の表面が劣化して細かいクラックも発生していました。
ウッドデッキの塗装を行うことで、受ける印象が劇的に変化しました。鮮やかな色合いと艶やかな仕上がりが引き立ち、ウッドデッキが新しく生まれ変わったことが感じられます。

AFTER

▼汚れが目立つ・色あせが激しいなど劣化が始まる前に3~5年ごとに塗り替えましょう!

※塗装面の傷み具合、立地条件、方角、建物の構造や木材の種類などによって塗り替え時期は異なります。
※ウッドデッキやベンチなどの平面部位は、摩擦による色落ちが早いため、塗り替え時期が早くなります。

4. まとめ

天然素材として優れた特性を備えた木材ですが、天然素材ゆえの弱点を持っています。ガラスや鉄に比べて柔らかく傷がつきやすいです。また、カビや日光、腐れなど外的要因にさらされています。
こまめな清掃と乾燥は木材劣化防止の基本です。しかし、木部を常に良い状態で維持するのは大変ですし、紫外線による劣化は掃除では防げません。木材を長く美しく保つための最も簡単で有効な方法は塗装です。昔から木材へ塗装が施されてきたのは、見かけを美しくするためだけではなく、「木材を保護する」目的がありました。
美しい状態を維持するためにも、防腐・防カビの薬剤が配合された高性能木材保護塗料キシラデコールを楽しく塗装して、ウッドデッキを長持ちさせましょう。(ウッドデッキ以外の木材塗装も要領は同じです)