塗装時期　２０２３年１２月
木部に使用する塗料は、木材がもつ表情や木目が引き立つものを使用するよう常に心がけている。今回は、外周部の壁面には石膏ボードに白の珪藻土塗料を、内部壁面には無塗装の構造用合板を採用しているため、ラワンベニヤを使った階段や扉をナチュラル色のオイルフィニッシュで塗装し、木目を引出し濡れ色とすることで荒々しい合板面が残りながらも落ち着いた空間に仕上がるようにしている。オイルフィニッシュはクライアントと設計者によるＤＩＹ塗装。また、１階床は３０ｍｍ厚の無塗装杉材を採用、杉の木肌の柔らかさや節ありの雰囲気を生かしたいというクライアントの要望もありワックスを提案。ここもクライアントと設計者によるＤＩＹで塗装している。木部の塗装は、住み手・使い手が長く愛着を持ち、メンテナンスしながら使い込んでいけるように、塗料の色・性能（塗りやすさ、耐候性）を考慮して提案している。階段吹抜けに設置している手すり兼ボックス収納は、同じくランベニヤで製作しているが、クライアントのＤＩＹスペースとして塗装を残している。
※第8回木質建築空間デザインコンテスト　一般建築部門賞作品